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回想法事業の効果

事業の効果および活用法

事業の効果および活用法

(1)回想法の効果

 回想法は、主に次のような効果を生むとされています。

  1. 個人・個人内面の効果
    自我の形成、自尊感情の高まり、自分自身を快適にするなど
  2.  社会的・対外世界への効果
    対人関係の進展、生活の活性化、環境への適応

 また、認知症高齢者への療法的回想法の効果については、表情が豊かになる、 情緒が安定する、意欲が出て問題行動の軽減につながると言わ れています。
 さらに、回想法に従事している指導職員の変化、家族介護者の介護負担軽減も図ることができ、医療費や介護保険給付費の軽減などへと相乗効果を生むことも期待できます。 この回想法事業により、高齢者のQOL(生活の質)が向上し、介護予防へとつながれば、事業を実施する意義はとても大きいものと考えます。

(2) 効果の検証及び事業評価

 市では、回想法スクール参加者の効果をみるため、効果測定を行い、スクールの開始前・終了後の変化を検証しています。
 効果測定は、認知度、満足度、日常生活動作能力等の測定ツールを用いて、多方面からの効果をみます。
 平成14年度に実施した回想法スクールで、参加者を対象に行った効果測定では、認知能力やうつ傾向の改善、介護負担の軽減など、様々な面で有意な 結果が得られました。 また、次のような効果も得ることができました。  

グラフ

 今後は、スクール修了者の介護予防のアセスメントを図りながら、これらのデータを積み重ね、事業評価の基礎資料にしていきます。

【効果の目標数値】

  • 虚弱高齢者の減少
  • 寝たきり、認知症高齢者の減少
  • 要支援、要介護認定者の減少
  • 医療費、介護保険給付額の軽減

【効果を測定するアセスメントツール】

スクール参加者の効果を測るには、研究的に検証された手法を用いる 必要があり、次に掲げる手法を用いて効果を測ります。(具体的には専門研究者の指導)

  • 認知に関する測定 ・・・改訂長谷川式簡易知能検査、MMS検査
  • ADLの測定 ・・・N式老年者用日常生活動作能力評価尺度

 その他、満足度、行動的な側面、QOLなどを、様々な測定手法を用いて、多方面から事業効果を測ります。

(3)事業の活用方法

 単にスクールでの実践に限らず、様々な事業、場所において積極的に回想法を取り入れて活用したいと考えています。
 多角的な運用により、当該事業のコストパフォーマンス(対費用効果)は、余りある成果を残し、今後の事業の拡充につながると考えています。

お問い合わせ

高齢福祉課
電話:0568-22-1111(代表)
ファクス:0568-26-4477
E-mail:korei@city.kitanagoya.lg.jp