ドメスティック・バイオレンス(DV)について
ドメスティック・バイオレンス(DV)の定義
配偶者や交際相手などの親密な関係にあるパートナーから振るわれる、身体的・心理的・性的・経済的・社会的暴力のことを指します。パートナーには事実婚や、元配偶者も含まれます。
- 身体的暴力
殴る、蹴る、叩く、物を投げるなど - 精神的暴力
怒鳴る、侮辱する、おどす、無視するなど - 性的暴力
性的な行為を強要する、避妊に協力しない、中絶を強要するなど - 経済的暴力
生活費を渡さない、仕事を辞めさせる、「誰の給料で食べているんだ」と言うなど - 社会的暴力
携帯をチェックする、付き合いを制限する、行動を監視するなど
デートDVとは…
主に10代から20代で起こる、婚姻関係のない交際相手などから振るわれる身体的・心理的・性的・経済的・社会的暴力のこと。DVは夫婦の間だけで起こるものと思われがちですが、実際には中学生、高校生、大学生などの恋人同士の間でも起こっています。
面前DVは児童虐待になります
面前DVとは、「親が子どもの目の前で配偶者に暴力をふるうこと」です。児童虐待防止法では、面前DVを児童虐待(心理的虐待)と定義し、その件数も増加傾向にあります。
DVのサイクル
DVには、一定のサイクルがあります。そのサイクルにより、加害者のことを「本当は優しい人だった」、「今度こそ変わるのではないか」などと考え、被害から逃れられなくなってしまいます。
- 蓄積期
ストレスや不満などを溜め込み、些細なことにも反応をするなど怒りっぽくなったり、小さな暴力が現れる時期。 - 爆発期
蓄積されたストレスや不満が限界を超え、コントロールのできない暴力行為に及ぶ時期。 - ハネムーン期
被害者が自分の元を離れてしまうことを恐れ、態度を急変させて別人のように反省したり、優しくなる時期。
配偶者からの暴力の防止および被害者の保護などに関する法律(DV防止法)
配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援などの体制を整備し、配偶者からの暴力の防止および被害者の保護を図ることを目的とした法律です。
DVに関する北名古屋市の現状
令和4年度市民意識調査結果
DVの被害経験が「ある」と答えた方の中で、されたことが最も多いのは「(9)大声でどなられる」で87.5%、「(8)「だれのおかげで生活できるんだ」とか「かいしょうなし」と言われる」で50.0%となっています。
DV被害の経験について性別でみると、すべて女性が男性の割合より高くなっています。
男性は、「(5)何を言っても無視され続ける」と「(9)大声でどなられる」のみ被害者が存在します。女性は、「(9)大声でどなられる」が一番被害者が多くなっています。
設問)あなたはこれまでに、あなたの夫や妻、恋人などから、次のようなことをされたことがありますか。(単数回答)
(5)何を行っても無視され続ける
(9)大声でどなられる
北名古屋市DV対策基本計画
DV防止法第2条の3第3項に基づき、北名古屋市でも市町村基本計画を策定しています(平成30年4月から)。この計画は第2次北名古屋市男女共同参画プランの『基本目標5』に該当しています。
DV被害者への支援
DV相談
被害を受けてしまった場合、ひとりで悩まず、友人や家族、専門機関に相談してみてください。相談機関として各所でDV相談窓口が開設されています。緊急のとき、身の危険を感じたときには、迷わず110番通報をしてください。
住民基本台帳事務における支援措置
DV、ストーカー行為、児童虐待およびこれらに準ずる行為等から被害者の保護を図るため、加害者が被害者の住所を探索する目的で請求する住民票の写し等の交付を制限する支援措置を行っています。支援措置には各種要件があります。
保護命令
保護命令とは、地方裁判所がDV被害を防ぐために、被害者からの申立てにより加害者に発する命令です。身体的な暴力や生命・身体に対する脅迫行為などに対し、退去命令や接近禁止令などが出ます。申立ては管轄の裁判所に行います。
- 退去命令
被害者と加害者が同居している場合で,被害者が同居する住居から引越しをする準備等のために,加害者に対して,2か月間家から出ていくことを命じ,かつ同期間その家の付近をうろつくことを禁止する命令 - 接近禁止命令
6か月間,被害者本人・子ども・親族の身辺、住居、勤務先等の付近をうろつくことを禁止する命令 - 電話等禁止命令
6か月間,加害者から被害者に対する面会の要求,深夜の電話やファクス送信,メール送信など一定の迷惑行為を禁止する命令
児童虐待の相談・通告
「虐待かも」と思ったら、迷わず相談窓口にご連絡ください。連絡した人が特定されないよう、秘密は守ります。匿名でも構いません。
- 身体的虐待
殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせるなど - 心理的虐待
言葉による脅し、無視、兄弟間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対する暴力をふるう(DV)など - ネグレクト
家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、病院受診に連れて行かないなど - 性的虐待
子どもへの性的行為、性的行為を見せる、ポルノグラフィの被写体にするなど
しつけと体罰の違い
しつけとは、子どものために愛情を込めて、健全な成長や発達を手助けしてあげることです。子どもの人格や才能等を伸ばし、社会において自律した生活を送れるようにすること等の目的から、子どもをサポートして社会性を育む行為です。子どもにしつけをするときには、子どもの発達しつつある能力に合う方法で行う必要があります。
暴力や暴言などによるしつけは、体罰になります。親がしつけのためだと思っても、身体に、何らかの苦痛を引き起こし、または不快感を意図的にもたらす行為(罰)である場合は、どんなに軽いものであっても体罰に該当し、法律で禁止されています。
特に体罰は、次第にエスカレートして重大な結果につながることがあります。
体罰にあたる行為
- 何度も言葉で注意したけど言うことをきかないので、頬を叩いた。
- いたずらをしたので、長時間正座をさせた。
- 宿題をしなかったので夕食を与えなかった。 など
体罰等によらない子育ての工夫ポイント
-
「体罰等によらない子育てのために~みんなで育児を支える社会に~」リーフレット (PDF 920.6KB)
-
「体罰等によらない子育てのために~みんなで育児を支える社会に~」 パンフレット (PDF 3.0MB)
体罰・暴言が子どもの脳の発達に及ぼす影響
子育てはいろいろな人の力とともに
子育てに対して否定的な感情が生じたときは、まずはその気持ちに気付き、認めることが大切です。そして、その原因が子どものことなのか、自分の体調や忙しさなどが関わっているのかを振り返ってみると、気持ちが少し落ち着くかもしれません。保護者自身がイライラした時は、休むことも大切です。
- 深呼吸をして気持ちを落ち着ける、ゆっくり5秒数える。
- 風にあたり気分転換
- 自分のストレス解消法をみつける。 など
子どもと関わる中で、いろいろな工夫をしても上手くいかないときは、親自身もSOSを出すことが大切です。子育ての大変さを保護者だけで抱えるのではなく、困ったことがあれば、周囲の親族や地域住民、下記の相談窓口へご連絡ください。
相談窓口一覧
相談窓口 |
電話番号 |
---|---|
児童相談所虐待対応ダイヤル | 189 |
北名古屋市役所 こども家庭課 | 22-1111 |
愛知県中央児童・障がい者相談センター | 052-961-7250 |
子ども・家庭110番 | 052-953-4152 |
被害少年相談電話 |
0120-7867-70 |
NPO法人CAPNA | 052-232-0624 |
里親制度について
里親制度とは、親の病気や離婚、虐待などさまざまな事情により家庭で生活できなくなった子どもたちのために、里親の家庭を提供し、暖かい愛情と家庭的な雰囲気の中で養育していただき、児童の健全育成を図るための制度です。
「里親ってどんな人?」
里親とはさまざまな理由で、家庭生活にめぐまれない子どもたちを、ご家庭で育てていただく方のことです。
問合せ
愛知県中央児童(・障害者)相談センター
名古屋市中区三の丸二丁目6番1号(愛知県三の丸庁舎7階)
TEL052-950-2355
PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。
このページに関する問合せ
生活安全部 まちづくり推進課
〒481-8531
愛知県北名古屋市西之保清水田15番地
電話:0568-22-1111
ファクス:0568-25-0611
メール:machi@city.kitanagoya.lg.jp