車やオートバイを展示している車両展示コーナーの一角に、新規に寄贈いただいた酒店の銅板張り看板を展示しました。
こちらの看板は一宮市の酒店に掲げられていたもので、1枚が幅約90cm、高さ約150cmという大型の看板です。トラックなどの貨物自動車展示の背景に展示したところ、一段と雰囲気と迫力のある展示空間となりました。_ito
昨年、第一回日本博物館協会賞を受賞したことにより、北名古屋市歴史民俗資料館「昭和日常博物館」は、毎年クロアチアで開催されている「The Best in Heritage」において日本代表として発表を行うこととなりました。
「The Best in Heritage」は各国における受賞歴のある博物館、遺産、保全プロジェクトを紹介する世界会議で、本年で20周年を迎えます。この世界会議は、さまざまな遺産保存活動の中でも革新的な取組を紹介する「IMAGINES」部門と、国を代表する賞を受賞した博物館等がプレゼンテーションを行う「CORE PROGRAMME」部門の2部門で構成され、本館は「CORE PROGRAMME」部門のひとつとしてエントリーされました。
本年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響によりオンライン形式での開催となり、去る6月29日に本館館長の市橋芳則がブルーノ・ブルロン・ソアレス氏のインタビューを受けました。氏はリオデジャネイロ州立大学教授でブラジルを拠点とする博物館学者、現在は国際博物館学委員会(ICOFOM)の委員長を務めています。
このインタビューは、下記のウェブサイトにてYouTube動画でご覧いただけます。
https://www.thebestinheritage.com/conference
歴史民俗資料館は20余年の「昭和日常博物館の取組み」と「回想法の博物館への普及」が評価され、新設された第一回「日本博物館協会賞」を11月25日、受賞しました。
折しも、新型コロナウイルスという外因によってこれまでの日常が過去のものとなり、最新の「新しい生活様式」「新しい日常」といった言葉が台頭する時代となっています。
そこで、「新しい生活様式」を皆で考える機会となる特別展「くらしの移り変わりを知るcollection30」と連動して「新しい生活様式」のメッセージをより強く発信できるよう歴史民俗資料館の外観をデザインします。
新型コロナウイルス感染症の第三波のなかにあり、「新しい生活様式」について市民とともに考える機会を創出します。
本賞は、「日本の博物館の振興に大きく貢献し、他の博物館の模範となる顕著な成果を挙げていると認められる施設を、年間で2施設まで顕彰できる仕組み」(※)となっています。
この度、第一回受賞館として「ちひろ美術館(東京・安曇野)」と「北名古屋市歴史民俗資料館」が選定されました。表彰は秋の全国博物館大会が予定されています。
受賞理由として、「地域の公立博物館として、所蔵する昭和期の生活資料を活用し、地域の高齢者を対象とした回想法を用いた事業に早くから取組み、日本でのモデルケースとして他の同種の施設へ広がりを促す先駆的な役割を果たすとともに、地域住民と博物館の連携とともに、地域の医療や福祉等、多様な行政との連携体制の下で、地域文化を人から人へと受け継ぐ装置としての博物館の役割を果たすとともに、地域における異世代間交流の場としても機能し、事業の継続について長期的な展望と計画が整備されている。」(※)と評価されました。
新型コロナウイルスの感染拡大防止とコミュニケーションを主体とした博物館、特に回想法の取組みとの新たな共存策を模索し、「新しい日常」における取組みを創出していきたいと考えています。_ichihashi
(※)日本博物館協会『博物館研究』Vol55 bT 2020 「日博協だより 日本博物館協会賞の創設と第一回受賞館の選定について(お知らせ)」
昨年度から開始した常設展示室の展示ケースリニューアル作業を今年度も行いました。これで展示ケースのおおよそ3分の2が入れ替わりました。
今回のリニューアルでは、昨年度から採用している白いフレームの展示ケースに加え、新たにオープンタイプの展示台も配置し、展示レイアウトも大きく変更しました。明るく、見やすくなった展示室で、昭和の暮らしの品々をじっくりご見学ください。_ito
2階ロビー部分のトピック展示コーナーの展示替えを行いました。
今回のテーマは「電化の波と暖房器具」として、日常生活に電化の波が急速に広がっていった昭和30年代前後の暖房用電化製品のコレクションを展示しています。
写真は、かつては炭火を熱源としていた暖房器具が、基本的な構造や形態はそのままに熱源を電化した、いわば伝統的な民具から電化製品への過渡期的な電化製品の展示です。左が置き炬燵と電気コタツ、右が火鉢と電気火鉢の比較展示になっています。_ito
こちらは扇風機のような形状の反射式の電気ストーブ。大正時代末から昭和初期のものと思われます。隣の4足の重厚なつくりの電気ストーブも昭和初期のもの。
こちらは昭和30年代の電気ストーブ。昭和30年代の電気ストーブには、こうしたモダンでスマートなデザインのものが多かったようです。
2階ロビーのトピック展示コーナーの展示替えを行いました。
2月22日放送のNHK『美の壺』に登場したポットやホウロウ鍋を中心に、昭和日常博物館の花柄製品コレクションを展示しています。
昭和の食卓にあざやかな彩りをそえた可憐な花柄の数々をお楽しみください。_ito
NHK BS プレミアム
『美の壺』 File:468:昭和レトロの食卓
本放送:2月22日(金) 19:30〜20:00
再放送:3月 1日(金) 12:00〜12:30
昭和40〜50年代に食卓、キッチンを中心に花柄が大流行。
食器乾燥器やライサー(米びつ)にも花柄。
花柄の大流行をうみだす中心となった卓上ポットの数々。