2016年09月24日 大和塾講演会

 市制10周年を迎える北名古屋市。そんな市の誕生以来、共に歩んできた市民が主催する市民講座の最終回が、平成28年9月24日、北名古屋市文化勤労会館で開かれました。

 10年前、市民が自発的に学べる場を作ろうと有志が集まって立ち上げた大和(だいわ)塾。さまざまな分野の講師を招き、誰でも参加できる市民講座を毎年不定期に開催してきました。50回目を迎えた今回は、市制10周年記念事業の一環として、また大和塾最後の市民講座として開かれ、会場は立ち見が出るほどの超満員となりました。

 この日は、東京大学名誉教授で多数の本を執筆していることでも知られる姜尚中(かんさんじゅん)さんが講師を務めました。講演のテーマは「成熟社会の在り方」。経済や社会制度などが発展し、絶頂期を超えて成熟状態に入った日本社会において国民は何を考えて進んでいけばいのか。世界情勢で政治や経済が大きな転機を迎えている今、何が問題で、何を解決すればいいのか。

 これまでの日本の政治や経済の歩みを振り返り、転換期をうまく乗り越えたイギリスや明治時代に今の日本を予感していた夏目漱石の考え方に触れながら、これからの日本社会や国民のあり方について考える講演となりました。また東日本や熊本の震災などご自身の経験を踏まえながら、これからは地域社会でお互いに協力し合うことの重要性についても話されました。