2014年12月09日
『豚肉のロール・ドマカロニ』

『豚肉のロール・ドマカロニ』

以前にも登場した長〜いマカロニの特徴を活かした料理をご紹介します。_ito

『豚肉のロール・ドマカロニ』(「冬の家庭料理三百種」婦人世界昭和26年新年号付録)

「マカロニの代りにうどんでも結構です。豚挽肉の代りに魚肉(こそげて)でしても美味しいものです。」


【材料】
豚挽肉五十匁(=約190g)、マカロニ三十本、玉葱一コ、小麦粉、バタ、塩、胡椒、トマトケチャップ
【作り方】
マカロニを水に浸しておき、後熱湯でゆでて笊(ざる)にあげておきます。
玉葱をみじん切にして豚肉とまぜ、塩、胡椒して小麦粉大さじ五杯を水少量でかたくといてつなぎにまぜ合せ、五つに分けておきます。
ゼリー型か茶碗にバタを塗り、マカロニを渦巻にぐるぐると八分目まで入れて豚肉を入れ、その上にまたマカロニを渦巻に入れて蓋にし、熱湯の中に入れて煮るか、または熱した蒸器に入れて蒸し、底をちょっと水の中に入れて型から出し、トマトケチャップをかけてごく熱いところを供します。
トマトケチャップがなければ何のソースを添えてもよろしいのです。
【感想】
現在では、短く切られていない、長いマカロニを使う機会はなかなかありませんが、かつてマカロニは通常長いものだったようです。昭和初期の料理本の中にはマカロニのことを「管うどん」と書いているものもあります。
この料理は、味付けはシンプルですが、肉汁を吸ったマカロニが歯ごたえもよく、非常においしいです。この料理に似たレシピは昭和初め頃から昭和30年代までの料理本に何度も登場していて、長いマカロニを使った人気の定番料理だったことがうかがえます。【調理:Y 感想:ito】



2014年12月07日
『豚かまぼこ(ししかまぼこ)』

『豚かまぼこ(ししかまぼこ)』

おせち料理にもぴったりな和風ミートローフをご紹介します。_ito

『豚かまぼこ(ししかまぼこ)』(「NHKラジオテキスト 女性教室」No.89 4月号 昭和37年)

「沖縄料理の一つで、作り方が簡単な上に日持ちがよく、和風の味が年寄にもよろこばれる。重詰料理やお辨当(べんとう)にも向くし、野菜といっしょにパンにはさんでサンドイッチにも利用できて、若い人にも幼児にもよろこばれる。」


【材料(5人前)】
豚ひき肉400g、卵1コ、しょうが汁少々、しょうゆ、塩、片栗粉、揚げ油、みりん
【作り方】
@豚ひき肉をすり鉢にとり、卵1コ、しょうがの絞り汁大サジ1と1/2、しょうゆ大サジ1、塩小サジ1、みりん大サジ1、片栗粉大サジ1と1/2を入れ、ねばりの出るまでよくする。
A手を水でぬらし@を二つに分け、かまぼこ型に形を整えて油を塗った皿に並べ、中火で約25分蒸す。竹串を刺してみてにごった赤い汁が出なくなったらよい。
B油を熱し(古くてもよい)、Aを表面がきつね色になるように揚げる。小口から5mm厚さに切って皿に盛る。
【感想】
外側は香ばしく、中はしっとりとした、和風の味付けのミートローフのようです。しょうがの味が効いていて、それだけでもおいしく食べられますが、料理の紹介文のとおりサンドイッチなどの具としても応用できそうな味です。また、日持ちもいいとのことなので、おせち料理の一品に加えても良さそうです。【調理:Y 感想:ito】



2014年11月21日
『イタリヤ玉子』

『イタリヤ玉子』

朝食や軽食にピッタリのレシピをご紹介します。_ito

『イタリヤ玉子』(「冬の和洋料理千種の作り方」主婦之友昭和13年新年号附録)

「イタリー人はチーズを好みますので、チーズの入った料理をイタリー風と申します。」


【作り方】
チーズは榮養價(えいようか)高く、肉より經濟(けいざい)的ですから、肉代りに大いに、使って頂きたいものです。
三四人前として、フライ鍋に、バタかその他の油を大匙二杯ほど熱し、みぢん切の玉葱(たまねぎ)を大匙一杯入れてよく炒め、そこへトマトソースを一合五勺(=270ml)と二分(≒6mm)あられに刻んだチーズを大匙七八杯加へて、鹽(しお)、胡椒し、あればパセリのみぢん切も茶匙一杯ほど加へます。
そして、チーズがほぼ煮溶けるまで炒めましたなら、玉子四箇をほぐして流し、徐(しず)かに全體(ぜんたい)をかき混ぜて、ふうはりと焼き上げ、トーストの上にのせてすすめるのです。
【感想】
濃厚なトマトソースにたっぷりチーズが入りますが、味付けはバターと塩・コショウのみで、卵も加わるので朝食向きのあっさり、まろやかな味に仕上がりました。これにベーコンやツナを加えたらどっしりした食べごたえのある一品になりそうです。【調理・感想:ito】



2014年11月15日
『いかのけんちん蒸』

『いかのけんちん蒸』

今回はイカと豆腐を使ったヘルシーな料理をご紹介します。_ito

『いかのけんちん蒸』(「冬のお惣菜料理」婦人倶楽部昭和29年11月号附録)
「いかの胴に、人参や椎茸を混ぜたお豆腐を詰めて蒸し、とろりとした餡をかけて頂く、どなたにも喜ばれるお料理です。」


【材料(3人前)】
いか中2杯、豆腐1丁、人参1/2本、椎茸4〜5個、玉子白身1個分、三つ葉10本、削り節、片栗粉、生姜、調味料
【下拵え】
@いかは足を抜き、皮をむいてから洗って水気をきっておきます。
A豆腐は俎(まないた)の上にのせ、軽い圧(お)しをして水気をきります。
B人参は長いまま5粍(ミリ)角に切り、茹でて醤油2、砂糖1の割合の汁で甘鹹(あまから)く煮つけておきます。
C椎茸は水にもどしてからせん切にし、やはり甘鹹(あまから)く味をつけておきます。
【作り方】
豆腐を擂鉢(すりばち)にとり、玉子の白身と片栗粉大匙山1杯を加えてよく摺(す)り、塩、砂糖各小匙2杯、味の素少々をふり入れて更に混ぜたものを、図のように、いかの胴中の一方に寄せてきっちり詰め、人参、椎茸、三つ葉を空いているところにさし入れるように詰め、八分目ほどのところまで入れて、口を楊枝(ようじ)でとめます。
これを平たい皿に並べ、沸騰している蒸器に入れて10分ほど蒸します。
【盛付け】
冷めたら1糎(センチ)厚みの輪切りにして、器に切口を見せて盛り、上から薄葛餡(うすくずあん)をとろりとかけ、おろし生姜を一つまみのせてすすめます。葛餡(くずあん)は、水1合(=180ml)削り節3匁(≒12g)の割の煮出汁に、醤油大匙5杯、味醂大匙3杯(又は砂糖大匙3杯)を煮立て、片栗粉大匙山1杯の水溶きを流し入れたものです。
【感想】
いかは皮をむいてあるので生臭味がなく、柔らかく蒸し上がりました。中の具材があっさりしているので、濃いめの葛餡をかけてもくどくなることなく食べられます。豆腐や野菜がたっぷり詰められているので、ボリューム満点。しかも低カロリーなのでダイエット食にもおすすめです。【調理:Y 感想:ito】



2014年10月23日
『エッグ・サイダー』

『エッグ・サイダー』

今回は昭和初期の料理本から飲み物のレシピをご紹介します。_ito

『エッグ・サイダー』(「夏のお惣菜と飲み物百種」婦人倶楽部昭和6年7月号附録)

「泡の涼しげなエッグ・サイダー」


【材料】
サイダー一本、新鮮な玉子一個。
【拵へ方】
サイダーを充分冷やしておき、玉子をよく攪拌(かきまわ)したものに混ぜ合せ、コツプに注ぎ分けていただきます。
【注意】
シトロン又はラムネなどでも出来ます。いづれも必要な時に拵(こしら)へて直ぐいただきます。拵(こしら)へたものを保存しておいてはいけません。
【感想】
先日、見学に来てくださった方が、「子どもの頃、よくサイダーに卵を混ぜて飲んだ。」と思い出を語ってくださいました。このエッグ・サイダーは当時かなり浸透した飲み方だったようです。
作り方はごく簡単ですが、混ぜ合わせるときは、卵と炭酸が混ざると予想以上のフワフワの泡が出来るので、サイダーを注ぐときは泡があふれないように注意が必要です。
たまごはしっかりと白身に固まりがないように混ぜると滑らかに仕上がります。また、全卵でなく黄身だけで作るとより口当たりよく仕上がりました。【調理:E 感想:ito】



2014年10月21日
『三色辨當(みいろべんとう)』

『三色辨當(みいろべんとう)』

秋の行楽シーズンにあわせて今回もお弁当のレシピを紹介します。_ito

『三色辨當(みいろべんとう)』(「冬のお辨當とおやつの作方百種」主婦之友昭和14年12月号附録)

「煎り玉子とはうれん草と紅生姜を盛分けにしたお手輕辨當(てがるべんとう)。見た目の美しいのがお子様には喜ばれます。」


【作り方】
口繪色刷寫眞(くちえいろずりしゃしん)二頁で御覽のやうに、色彩(いろどり)の綺麗なのがまづ子供達の食欲をそそるやうです。
三色の材料はそのときどきの有合せで、鶏か豚の挽肉を砂糖と醤油で幾分濃く味つけして汁氣のないやうに煎り上げたもの、もう一つは煎り玉子ですが、これにはお汁(つゆ)の實(み)の豆腐を半分残しておいて混ぜるやうになされば經濟的です。
青味ははうれん草の青く茹でたのを刻んで炒め、鹽(しお)味をつけたもの。
また時には、魚のでんぶにしたり、紅生姜のみぢん切りにしたり、味噌漬の刻んだものにしたりで、見た目美しく、味の變化があればよく、これを三色に盛り分けて、味が淡(うす)いやうでしたら、昆布の佃煮とか、梅干をしのばせてやります。
【感想】
今も子どもたちに人気の三色弁当ですが、煎り卵に豆腐を混ぜあわせて経済的に仕上げる工夫がされているところに時代を感じます。また、レシピでも紹介されている肉のそぼろの代わりに紅生姜を入れたものは非常に彩りが鮮やかになりますが、子どもにはずいぶん刺激の強い味に仕上がりました。【調理:A 感想:ito】



2014年10月16日
見るからに食欲をそそるマカロニと肉団子の盛合せ

見るからに食欲をそそるマカロニと肉団子の盛合せ

真っ白なマカロニの輪のなかに盛り上げた香ばしい肉団子。消化もよく、いくらでもお代りしたくなるほど美味しくて若い方やお子さまにきっと喜ばれる洋風料理です。(「冬のお惣菜料理」婦人倶楽部昭和29年11月号附録より)


【作り方】
豚ひき肉に小麦粉カップ1/2杯、塩小匙二杯、胡椒少々をくわえよく練り混ぜ直径三糎(p)くらいの団子にまるめて、とび色になるまで揚げます。玉葱、ピーマンは一糎(p)ぐらいの角に切ります。深い鍋に湯をたっぷり沸かして塩小匙二杯入れたら、マカロニを長いままぱらぱらと入れ、吹きこぼれないように固めにゆでて、すぐ水でさらします。
バターを少し溶かしたフライパンで玉葱とピーマンを炒め、ケチャップ、水カップ1/2杯、塩小匙二杯、胡椒少々をくわえて混ぜ、揚げた肉団子も入れて、火を弱くして煮込みます。マカロニはたっぷりのバターでねばらないように炒め、小匙一杯の塩と胡椒で薄く味をつけます。
器に沿って輪を作るように真ん中をあけてマカロニを盛り、なかに肉団子を煮汁ごとこんもりと入れます。
【感想】
なにより驚きは長いマカロニ。昭和の料理本には長いマカロニを適当に折る、茹でた後切る。と表現されており当時マカロニは長かったようです。あまり目にしたことはなかったので早速ネットで検索、「長いマカロニ」「ロングマカロニ」でヒットしました。
長いので、普通のスパゲッティのように食べようとすると、なかは空洞のマカロニ、ストローのように空気を吸うことになりました。ボリューム感にあふれ、面白い食感。【調理・感想:ichihashi】



2014年10月13日
『曙辨當(あけぼのべんとう)』

『曙辨當(あけぼのべんとう)』

今回のオススメレシピは、秋の行楽シーズンに合わせて昭和14年の料理本からお弁当のレシピ2種をご紹介します。_ito

『曙辨當(あけぼのべんとう)』(「冬のお辨當とおやつの作方百種」主婦之友昭和14年12月号附録より)

「白子干(しらすぼし)に紅生姜の即席混ぜ御飯。お味がさつぱりしてゐますから、芋きんとんとか煮豆などをつけ合わせるといいでせう。」


【作り方】
紅生姜はみぢん切にして炊きたての温かい御飯にほんのりと曙(あけぼの)色になるやう手早く混ぜて、白子干(しらすぼし)を適宜に散らします。
きんとんは甘藷(さつまいも)の皮を剥き、あく抜きをして軟く茹でたものを潰し、砂糖と鹽(しお)少々で美味しく味つけしたものです。
寫眞(しゃしん)のやうに、半分に切った茹玉子をちよつとあしらひますと、見た目もぐつと引き立つて、子供達は思はぬ御馳走のやうに大喜びでございます。
【感想】
紅生姜の混ぜご飯は、紅色の鮮やかさに加え、程よい酸味と辛味でさっぱりと美味しく仕上がりました。しらす干しはご飯の上に散らすことになっていますが、ご飯に多めに混ぜ込んでも良さそうです。また、一緒に炒りゴマを混ぜ込んでも香ばしさが加わって美味しくなりそうです。
付け合わせのサツマイモのきんとんは、本に掲載されていた写真のとおり、そぼろ状にしましたが、お弁当なので外で食べることを考えると、茶巾しぼりのように固めたほうが食べやすいでしょう。【調理:K 感想:ito】



2014年10月13日
『巣籠り辨當(すごもりべんとう)』

『巣籠り辨當(すごもりべんとう)』

『巣籠り辨當(すごもりべんとう)』(「冬のお辨當とおやつの作方百種」主婦之友昭和14年12月号附録より)

「ぽつんぽつんと埋(うずま)つた可愛い茹玉子の思ひつき辨當(べんとう)。茹でたはうれん草に醤油をからませて添へました。」


【作り方】
尋常(じんじょう)一年生の子供が大のお氣に入りの玉子辨當(べんとう)です。
口繪色刷寫眞(くちえいろずりしゃしん)二頁で御覧のやうに、お辨當(べんとう)箱に御飯を詰めて、眞中に三つほど穴をあけ、半分に切った茹玉子を、切口を上にして埋(うず)め、上から鹽(しお)をぱらぱらと振るのです。
青味にちょつとあしらつたはうれん草のお浸(ひた)しは、簡単なものですが見た目も美しく、とても喜ばれております。
【感想】
ゆでたまごの黄色とほうれん草の緑で、見た目はきれいで可愛らしいお弁当です。たまごがご馳走だった当時は、お弁当箱のフタを開けたとき、たくさんのゆでたまごが顔をのぞかせたら、子どもたちは大喜びだったことでしょう。【調理:K 感想:ito】



2014年10月10日
『揚げじゃがいもと焼竹輪のオニオン酢かけ』

『揚げじゃがいもと焼竹輪のオニオン酢かけ』

特別展「ショウワ・キュイジーヌ」では、食品サンプルで当時の料理を再現するだけでなく、昭和時代の料理本から昭和日常博物館のスタッフが選んだおすすめのレシピを実際に調理し、紹介していきます。_ito

今回は『揚げじゃがいもと焼竹輪のオニオン酢かけ』(「温かい冬の家庭料理」婦人倶楽部昭和31年12月号附録より)。

「揚げたじゃが芋と小口切りの竹輪に、玉葱や生姜を入れた甘酢をかけて頂く風変りなお惣菜です。」


【作り方】
@じゃが芋百匁(=375g)は皮をむいて長く二つに切り、更に縦四つ割位の櫛形に切って水洗いし、サッと固茹でにしてから水気をきって空揚し、塩、胡椒少々をふっておきます。
A焼竹輪二本半は、両端を少々切り落として熱湯をくぐらせ、厚さ五ミリ位の輪切にします。
B玉葱一個は、厚さ二、三ミリの輪切にして、塩をふりかけておきます。
C酢五勺(=90ml)に砂糖大匙二杯、塩小匙一杯を加え、古生姜(ひねしょうが)のみじん切小匙二杯を加えて生姜酢を作り、Bの玉葱を浸けて十五、六分おきます。長く浸けるほどおいしくなります。
◎盛付け
深めの器に、揚げたじゃが芋を入れ、焼竹輪を散らし、玉葱を上にのせて浸け酢をふります。
【感想】
まろやかな酸味と生姜の風味が効いたオニオン酢は、特に揚げじゃがいもとよく合います。冷蔵庫で冷やしたものも酢が全体になじんで美味しく食べられたので、暑い時期の食卓にもおすすめの一品です。オニオン酢は作り方が簡単な上に、さっぱりとして美味しいので、生ハム、スモークサーモン、サラダなど他の料理にも幅広く応用できそうです。【調理:Y 感想:ito】



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