令和元年度実績報告(劇団福祉座公演)
事業名
劇団福祉座公演
実施団体名
劇団福祉座
事業の目的
地域に根差し地域に息づく人々を人情時代劇仕立てで描き、人を思いやる福祉の心を伝えるとともに、お芝居を通して故郷を見直し愛着心を高めることを目的とする。
事業の概略
- 公演日:令和元年6月30日
- 会場:北名古屋市文化勤労会館大ホール
- 外題:赤穂浪士の怨念か 亥の大変 銀次郎 庄内川に鬼火を見た 全5景
- その他:会場に詰め掛けた約400名の皆様に、江戸時代宝永年間に発生した宝永大震災(亥の大変)、続いて起こった富士山大爆発(亥の砂振り)で被災した岩倉街道筋の人々が力強く生きる姿を描いた。
事業の効果・成果
梅雨時の公演で大雨の予報もあり、客足は伸び悩んだが、実施したアンケートに以下の感想をお寄せいただいた。今後とも、このようなご声援をいただけるように、真摯にお芝居づくりに取り組んでいきたい。
- 今回も楽しく感動しながらみせていただきました(50代女性)
- 人情、笑いありの楽しい劇でした。楽しく見させていただきました(60代女性)
- 皆さん長いセリフを大変でしたね。年々素人とは思えないほど、素晴らしかったです(70代女性)
- いつも楽しみにしています。素人とプロ?感じがすごく良くて、毎回、笑ったり涙出しています。これからも末永く頑張って(50代男性)
- ストーリーが難しい。ミュージックの音をもう少し小さく(70代男性)
- すごく勉強になりました。もらい泣きしてしまいました(70代女性)
- いつもあたたかいお芝居有難うございます。色々な時の話題、笑ったり怒ったり私たちの中にも入ってきます。次回作を待ってます(70代女性)
- とてもすばらしかった(50代男性)
事業を実施しての問題点
特に問題はありませんが、公演を成功裏に終えるには、年代・職種・性別が異なる、役者さん・スタッフの皆さんがひとつになることが肝要だと思います。流行りの言葉でいう、one teamです。問題が出たら、one teamで乗り切っていきます。
事業の課題・今後の展望
公演に係る経費をどう賄うのか、福祉座の前にはだかる大きな課題です。幸いにして、令和2年度は、三菱UFJ信託地域文化財団の事業採択を受けることができました。次年度以降も、課題を乗り越えるべく努力したいと考えています。
自己評価
◎:よくできた ○:まあまあできた △:あまりできなかった ×:全然できなかった ―:わからないまたは該当しない
着目点 |
評価 |
コメント |
事業の紹介を積極的に行い、市民に開かれた事業でしたか | ◎ |
梅雨時で大雨の予報も出る中、400名を超える皆様にご来演いただいた。 |
事業を実施することにより、不特定多数の市民の利益増進につながりましたか | ◎ | 劇団の設立趣旨に、お芝居を通して故郷を見直し愛着心を高めることを目的としており、アンケートを見る限り、左記の市民利益増進につながったと考える。 |
事業を通じて市民の理解や参加、協力が得られましたか | ◎ | そのように考える。 |
当初の事業計画、予算計画は適切でしたか | ◎ | 適切であった。 |
事業を確実に実施するために適切な体制でしたか | ◎ | 適切な体制であった。 |
新たな成果や仕組みを生み出すなどの波及効果がありましたか | 〇 |
お芝居作りのメインに、江戸時代の宝永大地震・840年振りの富士山大噴火を据え、来るべく南海トラフ大地震への警鐘とした。 |
他団体とうまく協働し、事業を進めることができましたか |
― |
本公演では、他団体との協働事業とはしていない。 |
行政や団体が単独で行うより、効果をあげることができましたか | ― | 本公演では、他団体との協働事業とはしていない。 |
事業を継続するための計画、工夫、協力体制ができていますか | ◎ | 福祉座の活動は、スタッフ・キャストの力を結集した総合力、ONE TEAMにより成立している。 |
自己資金の確保に努めていますか | 〇 | 劇団旗揚げから、むら芝居劇団として入場料をとらず活動を続け、毎回、公演経費の確保に苦慮しているが、多くの皆様に支えられ今日に至っている。 |
費用対効果を考え、経費削減などの工夫をしましたか | ◎ | 限られた予算で最大の効果を上げるべく努力を継続している。 |
当初の目標、目的どおりの成果が得られましたか | ◎ |
目標どおりの成果を得られた。 |
審査会委員評価
事業の良いと思われる点
- 特に、工夫した点として、時代背景をスライドショーで説明したという取り組みは評価したい。
- 成蹊大学の調査を受け入れていただいたことは評価できる。
- 事業の目的を達成したと自信と誇りをもって言えることから、舞台を通じて公演者と観客がお互いに郷土愛を増していること。
- 劇団が地元に愛されている。
- 劇団がやりがいを感じている。
- 継続できているむら芝居として、他地域の希望となっている。
- 全国的にむら芝居が衰退していく中でよく健闘していると思われます。
- 北名古屋市のユニークな市民活動として継続をねがいます。
- 市民に考えてもらうきっかけとして、近い将来起こりうる南海トラフ巨大地震を意識した内容にしたところは良いと思う。
事業についてのアドバイス、期待する点
- スライドショーでの説明にも関わらず、ストーリーが難しいとの反応があったという。定性的な評価ではなく、定量的な、例えば、アンケート調査、満足度調査をすべきではないか。
- 成蹊大学の調査から、演劇活動存続のためのコミュニティとの関係構築に関し、なにか示唆は得られたでしょうか。そこを知りたいです。
- 「寄り添い方」が問題だということは判ったが、公演継続のための具体策がほしいところである。
- 令和2年度は何とかなったみたいだが、補助金頼みでは、存続が危ぶまれる。「投げ銭」はどうか? おひねり1万円では少なすぎないか。
- 【自己資金づくりの工夫】大災害と市民力、地域への愛着がテーマの公演を続けていくのであれば、同じ目的を持った団体や企業とつながって協力し合える関係を築くことを考えてみてはどうか。自分たちの強みを他の活動で活かす、強みでサポートするなど、公演以外でも貢献できると北名古屋でのネットワークが生まれ、広告掲載や協賛を得ることにつながると思う。
- 他の組織からの補助金があると言うことで市民協働推進事業の補助金が削られていますが、市民に無料でとどけたいという思いが強く、台本作成、衣装準備など組織の人の努力に支えられているところが強いのでなんとか満額支給できないものか。
- むら芝居の文化を地域に残すため、財政面の課題を是非とも好転させてほしいと思う。
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