○北名古屋市中高層建築物の建築に係る紛争の予防に関する指導要綱

平成18年3月20日

告示第86号

(目的)

第1条 この要綱は、中高層建築物の建築計画を事前に公開することにより、当該建築に係る紛争の予防に努めるとともに、良好な近隣関係の保持を図り、地域における健全な居住環境の維持及び向上に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の定義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 中高層建築物 都市計画法(昭和43年法律第100号)第5条に規定する都市計画区域内に建築される建築物のうち、高さ(建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第2条第1項第6号の規定により算定する高さをいう。以下同じ。)が10メートルを超えるもの。

(2) 建築主等 中高層建築物の建築主(以下「建築主」という。)、設計者、工事監理者及び工事施工者をいう。

(3) 近隣住民 次のいずれかに該当する者をいう。

 建築物の敷地境界線から当該建築物の高さの2倍に相当する水平距離の範囲内に居住する者及び土地又は建物の所有者

 建築物の建築工事に伴う騒音、振動及び工事資材搬入車両の通行による影響を著しく受けると認められる者

 中高層建築物の建築により電波受信障害が見込まれる範囲内にある建物の所有者及び居住者

 当該事業区域に関係する自治会長

(4) 紛争 中高層建築物の建築により生じると予想される日照阻害、電波受信障害、騒音、振動、風害、水害等周囲の居住環境の低下に関する建築主等と近隣住民との紛争をいう。

(当事者の責務)

第3条 建築主等は、紛争を未然に防止するため、中高層建築物の建築を計画するにあたっては、周囲の居住環境に及ぼす影響に十分配慮するとともに、良好な近隣関係を損なわないように努めなければならない。

2 建築主等及び近隣住民は、紛争が生じたときは、相互の立場を尊重し、互譲の精神をもって、自主的に解決するように努めなければならない。

(市長の指導)

第4条 市長は、建築主等に対し、近隣住民と中高層建築物の建築に関する紛争が生じないよう最善の努力をさせるものとする。

(標識の設置及び期間等)

第5条 建築主は、中高層建築物を建築しようとするときは、近隣住民に当該建築に係る計画(以下「建築計画」という。)を周知するため、次に掲げる手続(2以上の手続を行う場合は、最初の手続)を行う日の20日前までに、標識(様式第1)を建築予定地の見やすい場所に設置しなければならない。

(1) 建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「基準法」という。)第6条第1項に規定する建築確認の申請

(2) 基準法第18条第2項に規定する建築計画の通知

2 前項に規定する標識の設置期間は、工事の完了届又は工事完了通知をした日までとする。

3 標識の記載事項に変更があった場合は、速やかに当該記載事項を改めなければならない。

(建築計画の説明)

第6条 建築主は、中高層建築物の建築確認の申請、建築計画の通知及び事前協議の申請(以下「確認の申請等」という。)をする場合は、前条第1項の標識を設置した後、速やかに次に掲げる建築計画の概要を近隣住民に説明し、理解を得るように努めなければならない。

(1) 建築主、設計者、工事監理者、工事施工者等の住所、氏名及び連絡先

(2) 敷地形態、規模及び配置計画

(3) 工期、工法及び作業方法(工事車両の運行の日時、頻度、工事車両の規模、進入路等)

(4) 工事中の騒音、振動等の防止及び工事中の安全対策

(5) 完成後の雨水、処理水、騒音等の環境対策

(6) 日照阻害及び風害

(7) 電波受信障害の発生予想区域及び改善対策の方法

(8) 近隣住民が当該建築物により影響を受けることが予想される事項

(9) 前各号に掲げるもののほか、近隣住民が説明を求めている事項

2 前項の規定にかかわらず、高さが20メートル以下の建築物については、説明を行わないことができる。ただし、近隣住民から建築計画の概要について説明を求められた場合は、この限りでない。

3 建築主は、前2項に規定する説明をした後においても、近隣住民から説明の申出があったときは、これに積極的に応じなければならない。

4 建築主は、前3項の規定により説明を行ったときは、速やかに説明報告書(様式第2)を市長に提出しなければならない。

(建築計画の届出)

第7条 建築主は、中高層建築物を建築しようとする場合において、次に掲げる書類を市長に提出しなければならない。

(1) 計画建築物届出書(様式第3)

(2) 第5条第1項の標識を設置したことを証する写真(遠景、近景各1枚)

(3) 説明報告書

(4) 電波受信障害調査報告書(様式第4)

(5) 誓約書(様式第5)

(6) 日影図(平均地盤面に及ぼす日影を表示したもの。建築基準法施行規則(昭和25年建設省令第40号)第1条の3第1項の表(ヘ)項に掲げる日影図)

(7) 付近見取図(近隣住民の建築物の位置を表示したもの)

(8) 平面図及び2面以上の立面図

(9) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認める書類

2 前項の規定にかかわらず、北名古屋市宅地開発行為等に関する指導要綱の協議のために添付した書類は、省略することができる。

(電波受信障害の改善)

第8条 建築主は、計画建築物の建築によって、電波受信障害が生ずるおそれのある場合は、あらかじめ調査を行い電波受信障害を受けることとなる受信設備の所有者に電波受信障害の改善対策について説明し、十分協議しなければならない。

2 建築主は、電波受信障害が生じた場合は、速やかに障害の範囲の調査を行い電波受信障害の改善に必要な措置をしなければならない。

3 建築主は、電波受信障害対策工事が完了した場合は、速やかに電波受信障害対策結果報告書(様式第6)を市長に提出しなければならない。

(雑則)

第9条 この要綱の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この要綱は、平成18年3月20日から施行する。

(経過措置)

2 この要綱の施行の日の前日までに、合併前の師勝町中高層建築物の建築に係る紛争の予防に関する指導要綱(平成11年師勝町告示第81号)の規定になされた処分、手続その他の行為は、この要綱の相当規定によりなされたものとみなす。

様式第1(第5条関係)

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様式第2(第6条関係)

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様式第3(第7条関係)

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様式第4(第7条関係)

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様式第5(第7条関係)

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様式第6(第8条関係)

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北名古屋市中高層建築物の建築に係る紛争の予防に関する指導要綱

平成18年3月20日 告示第86号

(平成18年3月20日施行)